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用紙を取り扱うには

はじめに

Canon Production Printing では、さまざまな用紙について広範な検査を実施しています。プリンタはさまざまな材料にイメージをプリントすることができるため、ODGS では、お客様の作業環境で高いイメージ品質を達成するために、さまざまな用紙を試して独自の基準を確立されることをお勧めします。

ONYX 用紙プロファイルでインク濃度を制御し、一貫した色を容易に実現できます。特定用紙に用紙プロファイルが存在せず、用紙専用のプロファイル作成が不可能または不便な場合、組成と色が似通った別の用紙プロファイルを選択すると、大抵の場合において良好な結果が得られます。UV インク プリンタの場合、溶剤対応プリンタと比較して、プロファイルの用紙依存性が低くなります。ONYX プロファイル (用紙モデル) へのアクセスは、下記のウェブサイトをご覧ください。

定義

「用紙」とは、プリンタで使用可能な広範な材料を指します。 基本的に、厚さ 50.7mm (2.0 インチ) 以下で、幅 1.25m x 長さ 2.5m (49.2 インチ x 98.4 インチ) までのサイズであれば、用紙として使用可能です。 材料によってインクの定着が異なりため、さまざまな用紙を試して、目的に最適の用紙を特定されることをお勧めします。

注記

注意

ロール紙を持ち上げる際には、いつも必ず吊搬装置を使用してください。

ロール紙 (例:硬いもの) を持ち上げる際には、吊搬装置を使用するか、2 人で作業を行ってください。

重要

反射紙のプリント時、ノズル チェックとプリンタヘッド ノズル プレートの監視をお勧めします。必要に応じて、プリンタりの追加メンテナンスを実施し、プリンタヘッド ノズル プレートのインクが、一部硬化/ゲル化するのを防ぎます。

用紙の取り扱い、保管、クリーニングの方法

推奨される取り扱いおよび保管要件については、各材料の付属文書などを参照してください。用紙保管と取扱いに関する一般提案は以下の通りです。

  • 用紙は、高温、多湿、直射日光を避け、乾燥した場所に保管してください。用紙サイズは、作業環境の温度あるいは湿度の変化に伴って変化します。用紙は、できる限り使用条件と同様の環境に保管してください。

  • 曲がりを少なくするため、用紙を平らにして保管してください。折り目、損傷、破れ、カール、またはゆがみのある用紙は使用しないでください。

  • 長期にわたり、プリンタに用紙を載置したままにしないでください。用紙がカールし、ミスアライメント、紙詰まり、プリント品質の低下を引き起こすおそれがあります。

  • 用紙によっては印刷側と非印刷側を持つものがあります。非印刷側をプリントすると、付着性と色に悪影響が及びます。

  • 糸くずの出ない布製の手袋を着用して用紙を取り扱ってください。指から付着した油分によって、プリント品質が低下します。用紙の印刷面を触らないでください。

  • 用紙には、ほこり、ちり、油分、その他の砕片が付着しないようにしてください。メーカーの推奨する適切な手法または解決法を使用してください。

  • タック クロスを使用して用紙をクリーニングします。これにより、静電気の蓄積も低減されます。タッククロスの場合は軽く押し、用紙に残留物が付着するのを防ぎます。

メモ

用紙が汚れていると、画像品質およびプリンタ出力の信頼性に影響が生じます。プリント前にタック クロスで用紙を拭くと、キャリッジ下に付着したほこりと破片が減ります。タック クロスは静電気だけではなく、飛散したインク滴下に付着したほこりや破片も除去します。タック クロスは、塗装前の自動車車体のクリーニングに使用するため、自動車修理工場などで使用されます。Canon Production Printingでは、付属品キットのタック クロス追加は同梱しておりません。クロスを受け取っていない場合、追加タック クロスを購入したい場合、最寄りのハードディスクやサプライ店で入手できます。

キャリッジ衝突のリカバリ

テーブル上に用紙の高さよりも高いものがあると (または、プリント ジョブ設定で設定された厚さよりも実際の用紙が厚い場合)、キャリッジの衝突が発生する場合があります。 衝突が発生すると、キャリッジが停止し、ユーザー インターフェース パネルにメッセージが表示されます。 オペレーターが問題となっている用紙をテーブルから取り除いた後、次のプリントを開始する前に、プリントヘッドのメンテナンスを実行する必要があります (「プリンタのメンテナンス」を参照してください)。

硬化していないインクの付着した用紙の取り扱い

UV インクが適切に硬化していないプリントを取り扱う場合は、ニトリルゴム製手袋を着用します。 これにより、硬化していないインクが皮膚に触れ、刺激または感作が生じる危険性が最小化されます。

用紙の付着

他の用紙よりも付着しやすい性質を持つ用紙があります。使用されるインクの量および UV ランプからの硬化エネルギーの量などの要因も、付着に影響します。

用紙付着の詳細は、カスタマー サポート ウェブサイトの{アプリケーション情報 6}を参照してください。

用紙関連のアプリケーション情報

用紙の取り扱いおよび管理に関する様々な追加情報については、カスタマー サポート ウェブサイトを参照してください。入手可能な情報のリストは、本文書の付録 A を参照するか、ウェブサイトで情報をダウンロードしてください。

https://dgs.cpp.canon

用紙の熱膨張

熱にさらされると膨張しやすい性質を持つ用紙 (スチレン、プレキシガラスなど) に画像をプリントする場合は、他の材料を突き合わせて固定しないでください。これは、用紙にゆがみが生じる可能性があるためです。 また、これらの用紙を複数枚使用する場合は、熱膨張しても問題ないように、用紙の間に十分な間隔をとります。 熱が加えられると膨張する用紙にオーバープリントする場合は、オーバープリントする画像と下になる画像をグループ化しておき、温度が一定に保たれるようにすることをお勧めします。

用紙の熱変形

高熱にさらすと、熱に敏感な用紙が変形するおそれあります。これが発生した場合、ランプ出力をデフォルト設定の 70% に下げることができます。副ランプのみで、単方向の印刷を試すことができます (その場合、主ランプの出力を 0 に設定)。