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スポット レイヤ ツールでスポット データの作成

はじめに

スポット 1 およびスポット 2 のデータがプリント ジョブに追加されるエリアを定義する 2 つのスポット データ プレーンを設定するために、Spot Layer Tool を使用できます。ツールは ワニスとホワイト インクの両方に 2 本のチャンネルがある Arizona プリンタ、さらにはCMYK だけのプリンタにも使用します。ホワイト インクおよびワニスは、スポット 1 またはスポット 2 のいずれを使用してプリントすることもできます。同一スポット データで、ホワイト インクかワニス、あるいは両方をプリントできます。

メモ

光沢は、 Arizona 61x0 with High Flow Vacuum に対してサポートされていません。

本節では、スポット レイヤ ツールの利用および設定方法を学びます。ツールにはスポット レイヤ作成に多様なオプションを用意しており、自分のサンプル ファイルで練習し、機能を使い慣れていきましょう。構造レイヤさえ適切であれば、本ツールでセットした作業はすべて順調に進みます。ツールは [カラー補正] タブの Job Editor にあります。

スポット レイヤ ツールには、Illustrator や Photoshopといったイメージ編集プログラムではなく、ONYX Thriveにイメージ用スポット レイヤ生成オプションが用意されています。ツールには多くの詳細オプションがあり、本節の解説により期待通りの結果を実現できるよう設定できます。スポット データ生成用のツール オプションと設定を一覧表示し、指示に従ってツールを利用します。

[スポット レイヤ ツール] へのアクセス

  1. スポット データ チャンネルのある ONYX プロファイル (用紙モデル) で、Job Editor のプリント ジョブを開きます。

  2. [カラー補正] タブを選択します。

  3. [ツール] をクリックし、[スポット レイヤ ツール] を選択します。これで機能セットが開きます。

  4. [スポット レイヤ 生成の有効化] をチェックし、ツールを立ち上げます。

    メモ

    [有効化] チェックボックスが有効にならないのは、ジョブを開く時に使用した用紙が品質層プリント モードで設定されていないからです。Job Editor でジョブを開く前に、用紙マネージャのスポット インクをサポートする用紙作成または編集を行います (またはウエブサイトからホワイト インク用紙モデルのダウンロード)。

  5. [データを生成するスポット チャンネル] を選択し、ツールの使用にあたって、本節冒頭のスポット レイヤ ツール オプション解説を参照します。

Spot Layer Tool を使用する方法

Spot Layer Tool で提供されるオプション

Generation (生成) オプション - Set Media (用紙設定)

用紙の色の設定はオプションであり、2 つの目的で使用されます。

  • Job Editor で用紙の色をプレビューする場合、イメージから、またはカラー ダイアログ メニューから用紙を設定することができます。

  • イメージに用紙の色を使用するエリアがあり、その色の処理に特別な配慮が必要な場合。たとえば、デザインを通して用紙の色が見えるようにする場合、まずフィル オプションを定義し、用紙の色を設定してから、[Media Color Handling (用紙の色の処理)] オプションを [Spot Knockout (スポット ノックアウト)] または [Full Knockout (フル ノックアウト)] に設定します。

メモ

用紙の色の処理が [No Knockout (ノックアウトなし)] に設定されている場合を除き、生成オプションはフィル オプションを組み合わせて使用されます。Spot Layer Tool を使用して塗りつぶし、アンダーレイ塗りつぶしまたはマスク塗りつぶしを作成する場合、望ましい結果を得るために、必ずしもマスクまたは用紙の色を設定する必要はありません。

用紙の色を設定するには、サンプル ボックスをクリックしてカラー ピッカーを有効にするか、ドロップダウン矢印を使用して [Color Dialog (カラー ダイアログ)] メニューにアクセスします。

  • Generation (生成) オプション - Set Mask (マスクの設定)

    マスクを使用して、スポット データでプリントするエリアを決定することができます。マスクの色の設定はオプションです。イメージのマスク エリア以外にもホワイト データが含まれる場合、ファイルのどの部分にも使用されていない色を背景色として設定し、マスクとして使用する必要があります。この作業は、Spot Layer Tool にイメージを取り込む前に、イメージ編集プログラムで実行する必要があります。

    マスクの色を設定するには、サンプル ボックスをクリックしてカラー ピッカーを有効にするか、ドロップダウン矢印を使用してプレビューから色を選択します。

  • Generation (生成) オプション - Media Color Handling (用紙の色の処理)

    用紙の色を設定する場合、用紙の色の処理方法に関するオプションが 3 つあります。ここでいう「Knockout (ノックアウト)」とは、選択から取り除くという意味です。用紙の色を設定した場合、デザインの一部を削除して、用紙の色を使用することができます。次のいずれかのオプションを選択します。

    • No Knockout (ノックアウトなし) - 出力の視覚効果を高めるために用紙の色を設定した場合、このオプションを選択します。イメージおよびスポット データがノックアウトなしでプリントされます。

    • Spot Knockout (スポット ノックアウト) - このオプションを選択した場合、イメージ データが設定された用紙の色と一致する部分では、RIP-Queue によってスポット データが削除されます。スポット データはノックアウトするものの、用紙の色に一致するイメージ データはプリントする場合にこのオプションを使用します。

    • Full Knockout (フル ノックアウト) - このオプションを選択した場合、イメージ データが設定された用紙の色と一致する部分では、RIP-Queue によってスポット データおよびイメージ データが削除されます。スポット データおよびイメージ データをノックアウトし、用紙の地肌が完全に見えるようにする場合にこのオプションを使用します。

  • Spot Channel (スポット チャンネル)

    Arizona 61x0 with High Flow Vacuum で使用可能なスポット チャンネルは 2 つです。ここに表示される名前は、Media Manager (用紙マネージャ) で用紙を作成するときに使用した名前でなくてはなりません。推奨されるスポット チャンネルの名前は、「スポット 1」および「スポット 2」です。

    メモ

    ONYX ソフトウェアは、Spot 1 と Spot1 を同じものとして扱います。「t」と「1」の間のスペースは重要ではありませんが、大文字と小文字は区別されるため、「S」は必ず大文字にする必要があります。

  • Flood Fill (塗りつぶし)

    このオプションでは、アンダーレイおよびマスク フィルを組み合わせることにより、イメージ全体について塗りつぶしを生成します。このオプションをチェックすると、アンダーレイおよびマスク塗りつぶしスライダがロックされ、100% に設定されます。いずれかのスライダを動かすことで、塗りつぶしの不透明度を変更することができます。

  • Underlay Fill Opacity (アンダーレイ塗りつぶしの不透明度)

    このオプションでは、イメージ データが存在する選択されたスポット チャンネルに塗りつぶしを生成します。イメージ データがマスクと一致しない場所に塗りつぶしが生成されます。

  • Mask Fill Opacity (マスク塗りつぶしの不透明度)

    このオプションでは、マスク データが存在する選択されたスポット チャンネルに塗りつぶしを生成します。イメージ データがマスクの色と一致する場所に塗りつぶしが生成されます。

  • Choke (チョーク) および Spread (スプレッド)

    Choke (チョーク) を使用すると、アンダーレイの外側の端が縮小されます。イメージの端から地肌の白色がのぞかないようにするには、チョークを使用します。Spread (スプレッド) を使用すると、アンダーレイ フィルの外側の端が拡張されます。イメージの端に意図的に光輪のような効果を出すには、スプレッドを使用します。Choke (チョーク) および Spread (スプレッド) は連携して機能します。スライダのマークはチョークまたはスプレッドの 1 ピクセルの幅を表しており、最大 10 ピクセル (+-) まで拡張することができます。Job Editor でのプレビューは、プリントよりも誇張されています。この誇張は、スライダを動かした結果をわかりやすくするためのものです。マスクに Spot Layer Tool を使用する場合、チョークの値を 3 ティックにすることをお勧めします。

  • Diffuse Edge (エッジ拡散)

    アンダーレイからマスクへ段階的に移行し、フィルの端をソフトにする場合、このオプションを使用します。このオプションの使用はお勧めしません。

  • Filter (フィルター)

    設定を定義した後、同様のジョブで使用するフィルターをエクスポートして、それらの設定を保存します。フィルターはグローバルなカラー補正でありクイック セットに適用して、同じ設定を使用する複数のジョブのプリント処理を自動化することができます。

    メモ

    ジョブのクイック セットおよびフィルター設定の多くは、必要に応じて、RIP-Queue または Job Editor で無効にすることができます。