高品質の色再現を維持するには、キャリブレーションがとても重要です。お使いの印刷システムの環境は、印刷品質に影響します。安定したカラー出力を実現するには、温度と湿度を一定に保つようにしてください。(設置場所のご注意)
印刷システムは、印刷品質を自動的に本機の最高レベルに保ちます。ただし、ご使用のすべての用紙種類で一定の色再現レベルを維持するためには、キャリブレーションを行う必要があります。 PRISMAsyncの構造化ワークフローおよびフィードバックメカニズムによって、キャリブレーションが日常の作業に組み込まれます。
キャリブレーションには2種類の方法があります。プリンターキャリブレーションと用紙ファミリーキャリブレーションです。
このトピックでは、下記の項目について説明します。
プリンターのキャリブレーション
プリンターキャリブレーション用の用紙
用紙ファミリーのキャリブレーション
用紙ファミリーキャリブレーション用の用紙
用紙ファミリーキャリブレーションの追加フィードバック
推奨されるキャリブレーション手順
プリンターキャリブレーションには2つのモードがあります。
自動グラデーション調整
自動グラデーション調整では、原色のグラデーション、濃さ、および色品質の精密な調整が行われます。
シェーディング補正
シェーディング補正では、色ずれを防ぐための精密な調整が行われます。
操作パネルのプリンターキャリブレーション設定には、お使いの印刷システムに設定されているプリンターキャリブレーション手順が表示されます。プリンターキャリブレーションが必要になると、操作パネルのダッシュボードにプリンターキャリブレーションインジケーターが表示されます。
プリンターキャリブレーションの設定
求められる色品質を実現するにはどのようにプリンターキャリブレーションを設定しどの頻度で実行すればよいかを、必要に応じて、カラーエキスパートに相談して決定します。
少なくとも自動グラデーション調整を、毎日のプリンターキャリブレーションとして設定することを推奨します。
印刷システムの設置後に、シェーディング補正を1回実行することを推奨します。
Settings Editorにて、必要なプリンターキャリブレーション手順を設定できます。それにより、プリンターキャリブレーションの実行を促す知らせをオペレーターに毎日通知できます。(プリンターキャリブレーションを設定する)
プリンターキャリブレーションと用紙ファミリーキャリブレーションには、測定チャートを印刷する用紙が必要です。
プリンターキャリブレーション用の用紙
Settings Editorで、プリンターキャリブレーション用の用紙を設定および確認します。場所: 。
プリンターキャリブレーションでは、以下の用紙を推奨します。
Top Colour Zero FSC (100 g/m² / 27 lb bond)
Canon CS-814 (81.4 g/m² / 22 lb bond)
Mondi Neusiedler (100 g/m² / 27 lb bond)
International Paper Hammermill Color Copy Digital (105 g/m² / 28 lb bond)
推奨用紙が足りない場合は、自動グラデーション調整にカスタム用紙を使用できます。(自動グラデーション調整用のカスタム用紙を登録する)
PRISMAsyncには、デフォルトでコート紙および非コート紙の用紙ファミリーが登録されています。用紙ファミリーとは、同一の出力プロファイル(ハーフトーンごとに1つ)とキャリブレーション曲線を持つ用紙のグループのことです。用紙ファミリーキャリブレーションは、用紙ファミリーのすべての用紙に対して適用されます。用紙ファミリーに含まれる1つの用紙に対して用紙ファミリーキャリブレーションを行えば、他の用紙にも結果が反映されます。
用紙ファミリーのキャリブレーションは、i1測色機を使って手動で実行することも、インライン測色機を使って自動で実行することもできます。インライン測色機は、どのメーターを使用しても同じ高品質印刷を確保できるよう、1i測色機で1回キャリブレーションする必要があります。この単回キャリブレーションは、新しい用紙ファミリーを初めてキャリブレーションするときに行います。
すべてのハーフトーンの基本として標準ハーフトーンを使用すると、同じ印刷品質を維持しながら、用紙ファミリーキャリブレーションのリードタイムを短縮することができます。カラーが重要な要素となるコピージョブの場合は、どのハーフトーン(標準、ファイン、誤差拡散)でも用紙ファミリーをキャリブレーションすることを推奨します。
用紙ファミリーの用紙ファミリーキャリブレーションを最初に実行するときに、その用紙ファミリーのデフォルトキャリブレーション用紙を定義します。用紙ファミリーキャリブレーションを実行するときは、用紙ファミリーの代表として、毎回同じキャリブレーション用紙を使用してください。
用紙ファミリーキャリブレーションが完了すると、操作パネルには、色の再現性を知らせる次のフィードバックが表示されます。
以前のキャリブレーション手順との比較
以前のキャリブレーションと比較すると、この用紙ファミリーキャリブレーション要求の緊急性が示されます。このフィードバックは、用紙ファミリーキャリブレーションが必要な頻度を判断する場合に役立ちます。
用紙の白と原色の測定
測定された用紙の白と原色ウィンドウのフィードバックは、測定された紙の白および原色が基準値にどれほど近づいているかを示します。最初の用紙ファミリーキャリブレーションの間、または埋め込みプロファイラーにより新しいプロファイルを作成したときに参照値が取得されます。
数値とヒートマップの精度の測定
測定精度情報は、パッチがどれだけ正確に測定されたかを示すヒートマップを1つ以上示します。PRISMAsync Print Serverは、パッチ測定に許容レベルを使用します。設定された許容レベルに基づき、ヒートマップパッチが緑、オレンジまたは赤に変わります。ヒートマップでは可能性のある問題を表示できます。許容値を変更したい場合は、担当セールスまでお問い合わせください。
カラー差異の詳細について:カラー差異と許容値についての説明。
高印刷品質を維持するために、キャリブレーションの実行には次の点に留意してください。
プリンターキャリブレーションを毎日実行する。 (プリンターのキャリブレーション)
シェーディング補正を設置後少なくとも1回は実行する。 (シェーディング補正を実行する)
用紙ファミリーキャリブレーションを定期的に実行する。 (用紙ファミリーのキャリブレーション)
高印刷品質を維持するための追加手順は不要です。