ホワイト インク オプション付きのプリンタは、白色以外の用紙やオブジェクトへのアンダー プリント、バックライト付きの用途での透明用紙へのオーバー プリント、あるいはスポット カラーとしてのホワイト プリントを提供します。
システムでは、インクの沈殿を抑えるため、ホワイト インクが再循環されています。したがって、プリンタの電源を常時入れたままにする必要があります。
プリンタが正常に機能するには、ホワイト インク バッグが取り付けられている必要があります。1日に1回、ホワイト インク バッグをそっと攪拌することを忘れないでください。
その作業日にプリンタが使用されなくてもプリントヘッドのメンテナンスを実行します。ホワイト プリントヘッドが継続して正常に機能するためには、定期的なメンテナンスが必要です。毎日のメンテナンスは、ホワイト インクを多用しない場合でも重要です。毎日のメンテナンスを実施しない場合、ノズル ドロップアウトが発生する可能性があります。メンテナンスの目的は、プリントヘッドのノズルをクリーニングすることで、優れたイメージ品質を実現することにあります。毎日のメンテナンス方法については メンテナンス ガイドライン を参照してください。
ホワイトで作業する場合、三層のデータ レイヤが利用でき、ホワイト インクがカバーするエリアを決定し、使用するレイヤに応じて他のカラーに対し、どのように表示 (あるいは非表示) するかを決めることができます。滴下サイズの変更でホワイト インクの密度を決定できます。レイヤ設定は用紙モデルで設定しますが、ONYX ソフトウェアのジョブ プリント設定で変更可能です。
品質レイヤ プリント モードは、白色以外の用紙へのアンダー プリント、2 番目の面を表示するバックライト付きの用途でのオーバー プリント、または Day\Night 用途での中央レイヤとして使用されます。品質レイヤ プリント モードで、一層、二層、三層のイメージ データのプリントや、塗りつぶしデータのプリンタによるプリントができます。全レイヤは別々です。
品質レイヤのレイヤは ONYX 用紙のモード オプションで設定しますが、場合によってはクイック設定用紙オプションで上書き、また場合によって RIP キューのジョブの右クリックとプリント設定の編集で、処理中ジョブごとのプリンタ設定を変更してジョブごとに上書きされます。
以下のどの位置でもレイヤを設定できます。
用紙を作成したら用紙で設定
クイック セットで選択
RIP Queue にあるジョブのプリンター設定において
詳細は、ホワイト インクでジョブを印刷する を参照してください。
ホワイト スポット データをプリントする際、レイヤの使用は不要です。ONYX 用紙プロファイル (用紙モデル) がスポット カラーが定義された CMYKSS インク構成で作成されている限り、品質レイヤ モード以外の印刷モードでも、プリントが可能です。
ホワイト インク データは、プリンタ塗りつぶしレイヤを印刷する方法と、スポット データを定義する方法の 2 つの方法でプリント ジョブに適用することができます。
プリンタ塗りつぶし設定
ホワイト インクを印刷する最も簡単な方法です。pre-rip ファイルの準備は不要です。必要なのは、ホワイト塗りつぶしレイヤを定義することだけです。イメージ全体(バウンディング ボックス)を含む白いレイヤーが印刷されます。滴下レベルを選択し、塗りつぶしの総量を制御するオプションもあります。滴下レベル数が大きいほど、ホワイト インク総量が多くなります。ホワイト インクでジョブを印刷する のホワイト塗りつぶしの設定方法を参照してください。
スポット データでホワイト エリアを定義する
スポット チャンネルは、Spot 1 および Spot 2 の 2 つが用意されています。一般的に Spot 1 データはホワイト インク用、Spot 2 データは高光沢用として使用されます。しかし、同一スポット データで、ホワイト インクか高光沢、あるいは両方をプリントすることができます。
プリント ジョブにスポット データを付加する方法は、2 つあります。
スポット データ イメージ準備 - ホワイト データは、Adobe Illustrator や Adobe Photoshop などのイメージ編集プログラムで作成します。ONYX RIP-Queue ソフトウェアでデータを希望通りに処理するには、特定の命名規則およびイメージ使用プロトコルを使用する必要があります。対象のホワイト インク スポット データが複雑な選択である、あるいはアウトソーシングにデータを作成する場合、この方法が最高の選択となります。こうしたプログラムの持つ妥当な能力を、本テクニックで使用することを推奨します。Photoshop にスポット データを作成 または Adobe Illustrator スポット データの作成 を参照してください。
ONYX Spot Layer Tool - ホワイト データは、ONYX Thrive の Spot Layer Tool で作成します。イメージを処理するための多数のオプションが提供されるため、さまざまな構成を選択することができます。こうした構成をフィルターとして保存し、クイック セットに置くことができるので、使用することの多い設定の再作成が最小の労力で行えます。Spot Layer Tool でのすべての作業には、少なくとも 1 つのスポット カラーが定義された ONYX 用紙プロファイルが必要です。スポット レイヤ ツールでスポット データの作成 を参照してください。
これらの方法はすべて、単独で、あるいは同時に使用することができます。たとえば、Adobe Photoshop のパーツに関するスポット レイヤ情報を作成し、 ONYX Thriveの塗りつぶしレイヤ構成に進んで設定します。CMYK レイヤに従うことで、塗りつぶしレイヤとスポット レイヤとなります。スポット データと塗りつぶしがホワイト密度の二層のレイヤを占め、CMYK イメージ データは第三層レイヤを占めることができます。ONYX Thriveの各層プリント順序を決定できます。
ここでは、ホワイト インク ワークフローを適用可能な用途について、いくつかの具体例を示します。
用途 |
下 |
中 |
上 |
注 |
---|---|---|---|---|
第 1 面にバックライト付き (用紙の表面にプリント) |
ホワイト (スポット データまたはプリンタの塗りつぶし) |
CMYK |
CMYK |
CMYK レイヤにデータが含まれます。 |
第 2 面にバックライト付き (用紙の裏面にプリント) |
CMYK (ミラー) |
CMYK (ミラー) |
ホワイト (スポット データまたはプリンタの塗りつぶし) |
|
Day/Night (第 1 面および第 3 面) |
CMYK (ミラー) |
ホワイト (スポット データまたはプリンタの塗りつぶし) |
CMYK (ミラー) |
CMYK データは反転または通常の向きです。 |
不透明 |
ホワイト (スポット データまたはプリンタの塗りつぶし) |
ホワイト (スポット データまたはプリンタの塗りつぶし) |
CMYK |
3 レイヤ |
不透明 |
空 |
ホワイト (スポット データまたはプリンタの塗りつぶし) |
CMYK |
2 レイヤ |
バックライト用途
バックライト用途では、トランスペアレントまたはトランスルーセント素材へのプリントおよび、仕上がった出力のライト ボックスまたは背後から照明を当てられる場所への取り付けが必要です。バックライト用途では、ホワイト インクは、光を拡散するレイヤを作成するために使用されます。この用途では、2 つまたは 3 つのレイヤを使用します。
Day/Night 用途
バックライト用途と同様に、Day/Night 用途でも、トランスペアレントまたはトランスルーセント素材へのプリントが必要です。Day/Night プリントは、フロントライトまたはバックライトを使用して表示することができます。これは、2 つのレイヤにカラー データでプリントし、その間に光を拡散するホワイト レイヤを挟むことで実現されます。
不透明用途
不透明用途には、白色以外の用紙への CMYK データのプリントが必要です。この用途では、ホワイトがイメージの内容の一部を形成する部分および、CMYK カラー セットのベースとして機能する部分の両方について、プリンタでイメージを生成するために、ホワイト インクが必要です。